サプリに使われている単位について
通常であれば単位というのは基準がはっきりしていて。
それを基にして普遍的に決められていると思いがちだ。
たとえばメートルだが。
このメートルという単位は最初は地球の赤道と北極点の間の海抜ゼロにおける子午線弧長を 1/10000000 倍した長さとした。
しかし技術の進歩とともに、その都度長さが食い違ってきたので。
そこで。1983年(昭和58年)に基準が見直され、現在は1秒の 299792458 分の1の時間に光が真空中を伝わる距離として定義されている。
これでもうメートルに関しては基準は動かない。
< しかし未だに単位の基準が変化し続けているものがある。
それがキログラム。
重さの単位である「キログラム」はその基準自体が変わリ続けていてその最終的な解決がなされていない。
このように単位というものは意外に根拠薄弱で、頼りないもののように見える。
とは言えたとえば1kg と2 kgでは2kgが倍の重さであることがわかる。
ところがよくビタミンの単位としてIUと言うものが使われているが。
これはなんとこれ物質ごとに違っている。
これが非常にわかりにくい。
サプリや薬に使われる単位のまとめ
今回はこのことについて書いてみたい。
まずサプリを買うときに必要と思われる単位なんだが。
以下である。
単位の略号と読み方 意味・内容 重
量g(グラム) 1g mg(ミリグラム) 1000分の1g μg(マイクログラム) 100万分の1g ng(ナノグラム) 10億分の1g pg(ピコグラム) 1兆分の1g 容
量L(リットル) 1L dL(デシリットル) 10分の1L mL(ミリリットル) 1000分の1L μL(マイクロリットル) 100万分の1L fL(フェムトリットル) 1000兆分の1L 濃
度
・
割
合g/dL(グラム・パー・デシリットル) 液体1dL中の物質の重さ(g) mg/dL(ミリグラム・パー・デシリットル) 液体1dL中の物質の重さ(mg)
dはデシと読み、10分の1を表す。
mはミリと読み、 1000分の1を表す。
μはマイクロと読み、100万分の1を表す。
nはナノと読み、10億分の1を表す。
pはピコと読み、1兆分の1を表す。
fはフェムトと読み、1000兆分の1を表す。

まとまってると見やすいわね
国際単位IUが解りくい理由
さて今回の主題。
サプリの成分量を見てるとIUという単位が出てくる。
これが非常にわかりにくい。
何がわかりにくいかというと、IUは成分ごとに違うし、かつそれがミリグラム(mg)とかマイクログラム(μg)にも換算されるからだ。
ウィキを見ると
国際単位(こくさいたんい、IU)は、薬理学で用いられる、生体に対する効力でその量を表す単位。
ビタミンAなどの脂溶性ビタミンに対して用いられる。
1IUは、
ビタミンA: 0.300μg
ビタミンC: 50μg
ビタミンD: 0.025μg
ビタミンE(dl-α-トコフェロール): 1mg
と定められている。
とあるがこれだけではよくわからない。
私なりに説明を試みたい。
ビタミンというのは特定一種類の物質を表していない。
働きが類似の物質が複数あり、その機能によりたとえばビタミンE などという名前がついている。
しかも同じ名称にカテゴライズされたビタミンであっても、化学構造が違うのはもちろん、活性型と非活性型があったりしてそれぞれにその効果が違う。
だからただ単に量で測っても効果がどの程度かわからない。
なのである一定の能力に必要なビタミン量を一単位とした。IUはその能力で図るために作られた単位である。
国際生化学連合の勧告では「1分間に1マイクロモルのの基質(または1マイクロモル当量の結合)に作用する酵素量を1国際単位(IU)とし、溶液(被検試料)の酵素濃度は、その1mLあたりの単位数で表す」と定められている。
ある決まった時間にある決まった基質に反応するビタミン量をIuという単位できめるという。
なので反応速度が早く優秀な成分はIUあたりの量が少ない。
ウィキにビタミンEの例があったので引用をしてみる。
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合成であるラセミ体のdl-α-トコフェロールには、食品分野で防腐剤=酸化防止剤として用いられるように、抗酸化活性はあっても、dl体はバイオアベイラビリティが低い上に、妊孕能に関するようなビタミンとしての活性はないので、1mg=1IUである。
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酢酸dl-α-トコフェロールは、酢酸d-α-トコフェロールよりもバイオアベイラビリティが低く、酢酸d-α-トコフェロールはd-α-トコフェロールよりもバイオアベイラビリティが低い。従って、アセチル基で酸化防止されていない天然サプリメントなどに含まれるd-α-トコフェロールが1mg=1.5 IUとなる。
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抗癌効果があるとされ、海外でサプリメントとして市販されているコハク酸d-α-トコフェロール(水溶性)は、1mg=1.2 IUである。
以下、IUとαトコフェロール当量(α-TE)と形態との関係を表にして示す。
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上記が意味しているのはAll-rac-α-トコフェリル酢酸塩(合成)の効果が基準になっているということ。
そしてIU / mgの数値が大きい方が効果が高いということを示している。
そして最も活性が低いものを1として設定しているので。
天然のビタミンEがたとえば1,000IUといった場合にはAll-rac-α-トコフェリル酢酸塩(合成)に換算した場合その1,000倍の効果がありますよということだ。
つまり。
1,000IUのときのRRR-α-トコフェロール(天然)に必要な量はAll-rac-α-トコフェリル酢酸塩(合成)の量よりも少ない。
ただしIU単位の場合、すべての効果をα-トコフェロールの成分値で表す事になっているため。
同じビタミンEでもトコトリエールなどは成分量mgで示されたりする。
またビタミンAやカロチンなどをIUではなくてレチノール当量(μg:マイクログラム)で表すことが多くなるなど。
非常にわかりにくくなっている。
これはビタミンDも同様で。
日本では訂日本食品標準成分表−新規食品編−まではビタミンD効力(国際単位:IU)の表示を行ってきたが、近年は重量(μg)で表示するようになっている。
また食品中のビタミンCは、L-アスコルビン酸(還元型)とL-デヒドロアスコルビン酸(酸化型)として存在するがその効力値については、日本ビタミン学会ビタミンC研究委員会の見解(昭和51年2月)に基づき同等とみなされる。つまりあえて能力で区別する必要がない。
なので多くのサプリではビタミンCに関してはIUを用いずにmg重量で表している。
このようにそれぞれバラバラで、かつIUも使われたり使われなかったりなので。
混乱する向きもあるとは思う。
今のところビタミンで言えばAかEかDを注意すればいいと思う。
ほかのビタミンも確かにそれぞれその能力が違うので。
ビタミンB 12などは成分値はシアノコバラミン相当量で示すばあいがある。
ビタミンB6は成分値はピリドキシン相当量で比較ができる。
というように効力が最も低いものを基準にして比較するときもあるが。
だがアメリカのサプリは基準となる非活性型を基準とするIUではなくてその成分量をそのまま表示している場合が多い。
その場合、私達がしなくてはいけないのはシアノコバラミンよりもメチルコバラミンのほうがはるかに効果がある、といった知識を得ること。
非活性型と活性型の違いやその他必要な知識がないと自分にあったサプリを選ぶことができない。

サプリ選びには知識が必要ってことね。
私がおすすめのサプリであるが。
以下なんか見て表示の勉強なんかしてもいいと思う。
これは私がビタミンを勉強し始めた最初から目についていたんだが、成分を見てもよくわからなかった。
でもさまざま知識が深まってくると。
すごいサプリだ!と気づいた。追記2007/11/09
この記事で紹介したLife Extensionトゥー・パー・デイは新しいバージョンが出たために在庫切れになることが多い。
新しいものとは言っても内容はほぼ同じで、値段だけが300円ほど高くなっている。2割近くの値上げ。
とは言えそれでもコスパは抜群である。
以下を見て検討する価値があると思われれば、Life Extension トゥー・パー・デイ・カプセル、120カプセルをおすすめしておきたい。
どうしても安いものをと思うのであれば、在庫が入ったときの通知希望のボタンをクリックしておけばよい。
確かに2割近い値上げってのは許せないところもある。
だがIHwebって時々そんなことがある。
別の商品のレビューで突然の値上げに烈火のごとく怒っているものもみたりするが。
私はLife Extensionトゥー・パー・デイに関しては激安だと思っていたので。
値上げしても安い。だからまあ良いかなと思っている。なお料金もそうだが、成分量についても時々変更がなされるので、実際の量についてはiHerbで直接確かめていただきたい。
もとに戻って続き
Life Extension トゥー・パー・デイ・カプセル、120タブレット
効果をひと目で確認:
- 10種の方法でセントラムを凌駕
- 50倍のビタミンB1
- 12倍以上のビタミン B12
- 25倍以上のビタミンB6
- 10倍以上のビオチン
- 10倍以上のセレン
- 8倍以上のビタミンC
- 2倍以上のビタミンD
- 2倍のビタミンE
- ビタミンB3を2.7倍含有
- 3倍の亜鉛
¥1,881 一日のコスパ ¥1,881÷60=31円強
Life Extensionの1日2錠マルチビタミンは最高の栄養効果がぎゅっとつまったマルチビタミン処方のカプセルです。通常の店頭で購入できるビタミン剤とはその効力が格段に違い、さらに価格もお得なものになっています。なぜビタミンは重要なのでしょうか?政府は一日の摂取推奨量を公開していますが、これは欠乏症を防ぐための最低限の数字となっています。研究では十分な量のビタミンやミネラルを摂取していない場合は、完全な健康を手に入れるための効能が十分に発揮できていないと言われています。
本製品にはセレンの3つの有力な形態(セレノエクセル、セレン – セレノシステイン、亜セレン酸ナトリウム)が含まれています。また新たに含まれているのは、細胞保護を高める、多くの野菜や果物に見られる強力なビオフラボノイドであるアピゲニンです。
ビタミンA(β-カロチン、酢酸塩として) 5000IU 100% ビタミンC(アスコルビン酸、ナイアシンアミド、アスコルビン酸カルシウムなど) 500 mg 833% ビタミンD3(コレカルシフェロールとして) 2000 IU 500% ビタミンE(D-アルファトコフェリルスクシネート、D-アルファトコフェロール) 100IU 333% チアミン(ビタミンB1)(チアミンHClとして) 75 mg 5000% リボフラビン(ビタミンB2)(リボフラビン、リボフラビン5′-リン酸) 50 mg 2941% ナイアシン(ナイアシンアミド、アスコルビン酸ナイアシンアミド) 50 mg 250% ビタミンB6(ピリドキシンHCl、ピリドキサール5′-リン酸として) 75 mg 3750% 葉酸塩(L-5-メチルテトラヒドロ葉酸カルシウム塩として) 400 mcg 100% ビタミンB12(メチルコバラミンとして) 300mcg 5000% ビオチン 300mcg 100% パントテン酸(D-パントテン酸カルシウムとして) 100 mg 1000% カルシウム(パントテン酸D-カルシウム、アスコルビン酸Ca、リン酸二カルシウム) 10 mg 1% ヨウ素(ヨウ化カリウムとして) 150 mcg 100% マグネシウム(酸化マグネシウム) 100 mg 25% 亜鉛(クエン酸亜鉛、L-オプティ亜鉛亜鉛モノ-L-メチオニン硫酸塩として) 30 mg 200% セレン[亜セレン酸ナトリウム、セレンエキセル高セレン酵母、セレンL-セレノシステイン] 200 mcg 286% マンガン(クエン酸マンガン、グルコン酸塩として) 2 mg 100% クロム[クロミネックス3+クロムがカプロス・アムラ抽出物(果実)、PrimaVie Shilajitで安定化したものとして) 200 mcg 167% モリブデン(モリブデンアミノ酸キレートとして) 100mcg 133% カリウム(クエン酸カリウムとして) 25 mg 1% アルファリポ酸 25 mg ** ホウ素(ホウ素アミノ酸キレートとして) 3 mg ** コリン(コリン酒石酸塩として) 20 mg ** イノシトール 50 mg ** マリーゴールドエキス(花)[std。 5mgのトランス – ルテイン、155mcgのトランス – ゼアキサンチン] 11.12mg ** リコペン[Tomat-O-Red天然トマト抽出物(果実)由来] 1 mg ** 天然混合トコフェロール(ガンマ、デルタ、アルファ、ベータを提供) 20 mg ** アピゲニン 5 mg ** [/wc_row]
まずはLife Extension社の商品であること。信頼性は抜群だ。ブランドはやはり大事だ。
そして。内容もすごい。メコバラミン300mcg(活性型ビタミンB12)
ビタミンB6(ピリドキシンHCl、ピリドキサール5′-リン酸(活性型ビタミンB6)として)75 mg
天然混合トコフェロール20 mg
など活性型ビタミンやビタミンEの中でも超強力な抗酸化作用を持つトコフェロール。
他にも優れた成分が量は多くないがしっかりと配合されている。
このサプリ成分自体はそのうち別記事で検証してみたい。ふつうのマルチビタミン・ミネラルには活性型ビタミンは入っていない場合のほうが多い。
すごいことである。それでいて一日のコスパが31円と。お値打ち感がすごい。
キログラムの定義が不確かな件
最初に書いたが、重さの単位であるキログラムって最終的な基準がまだ決められていない不確かなもの。
その変遷が面白かったのでトリビアとして簡単に書いてみたい。
1キログラムの定義は、「国際キログラム原器(wikidata版) (IPK)の質量」である。SIにおいて、今なお普遍的な物理量ではなく人工物に基づいて値が定義されているのはキログラムだけである。また、基本単位に接頭辞がついているのもキログラムだけである。(ウィキ)
ということで。重さがどのようにして決まっていったのか、その変遷を見ていきたい。
最初は1キログラムの当初の定義は「水1リットルの質量」ということだったんだが。
その後水の体積は液温摂氏4度で最大密度になることがわかった。
それ以上温度が高くても低くても体積は膨張する。
なので液温摂氏4度のときの蒸留水1リットルの重さを1キログラムとした。
ところがその後水は温度だけではなくて気圧にも影響されるということがわかった。
そのために1799年に、アルシーヴ原器(kilogramme des Archives)という、キログラムの定義に合わせた白金製の原器が作製され、それを重さの基準とすることにした。
しかしその後技術が進んだ結果、1889年にキログラムは直径・高さともに約39mmの円柱形の、プラチナ(白金)90%、イリジウム10%からなる合金製の金属塊からなる新しい国際キログラム原器(IPK:International Prototype Kilogram)の質量と定義された。
この複製を40個作り各国に配布してに配布して重さの目安にしていたわけなんだが。
金属なもんで、表面付着の問題が起きた。(^^ゞ
それぞれの国際キログラム原器の重さが次第に重くなってしまったのである。それを取り除いたらまた重さが変わってしまった。
そこで、人工物による定義では、経年変化により値が変化し、また、焼損や紛失のおそれもあるため1970年代から、普遍的な物理量によるキログラムの定義が検討されてきたが。
まだ最終決定には至っていない。

へえそうだったんだ、面白い
ということで。
単位についてはこんなところで終わりにしようかな。