前記事でビタミンB12の素晴らしい働きを見てきたが。
このビタミンB12は葉酸の再生産にも使われるし、多くの部分で葉酸と同じような働きをする。

ビタミンB12は代謝に関与しており、特にDNA合成と調整に加え脂肪酸の合成とエネルギー産生に関与している。しかしながら、体内でビタミンB12が葉酸(ビタミンB9)の再生産に利用されているため、全てではないが多くのビタミンB12の機能は十分な量の葉酸によって代替される。チミンやプリン体の合成のための十分な量の葉酸が体内に存在しない場合にはDNA合成障害を引き起こし、その葉酸欠乏症状は悪性貧血症状や巨赤芽球性貧血を引き起こすため、ほとんどのビタミンB12欠乏症状は実際には葉酸欠乏症状である(ウィキ)

なので今記事は葉酸について触れてみたい。

葉酸とは

葉酸はほうれん草の抽出物から発見された水溶性ビタミンB群の一種でビタミンB9とも呼ばれ、タンパク質の生合成、ヌクレオチド類の生合成やアミノ酸の代謝、ビタミン代謝に関与する優れもの。DNAを含む核酸の合成や細胞分裂を促したり、造血作用にも関わっている。

妊娠中は胎児の成長のために必須だ。葉酸の欠乏は大きな問題を引き起こす。

葉酸はいくつかのDNAの生合成に必要であるため、葉酸が欠乏すると多量のDNAを必要とする細胞分裂の盛んな造血器官等の機能に深刻な影響を与える。(ウィキ)

葉酸を多く含む食品は、レバー、緑黄色野菜、果物などである。納豆などにも含まれている。
しかし食事から葉酸を摂取する場合は、水と熱に弱く調理によって約50%が失われると、吸収率が悪いので不足しがち。
その為アメリカ,カナダ, 英国, 豪州などをはじめとする80か国以上の国では穀物に葉酸の添加が義務付けられているという。

「ポリグルタミン酸型」「モノグルタミン酸型」葉酸とは

食品中に含まれる葉酸は酵素たんぱく質と結合した状態で存在している。
これを「ポリグルタミン酸型」という。
それに対して加工食品などに添加されている葉酸は単一のグルタミンのみが結合している「モノグルタミン酸型」。
「ポリグルタミン酸型」は消化管で「モノグルタミン酸型」に分解されて吸収されるので、「ポリグルタミン酸型」は吸収率が悪い。
最初から「モノグルタミン酸型」で吸収したほうが吸収率が良い。

厚生労働省でモノグルタミン酸型サプリからの摂取をすすめているのはその理由によるし、実際海外で穀物に添加サれているのもモノグルタミン酸型である。

「モノグルタミン酸型」葉酸はさらに2つに分類される

とは言えこの「モノグルタミン酸型」にも「天然の葉酸」と「化学合成の葉酸」がある。

「天然の葉酸」とは、野菜や酵母などの食べ物から抽出したポリグルタミン酸型を、特殊な加工によってモノグルタミン酸型に変化させたもの。食べられるものから作られた葉酸となる。
化学合成の葉酸は、石油や化学物質など食べられないものから作られたモノグルタミン酸型の葉酸が使われる。

日本語では区別しないが、英語だと天然のものから作られるものを Folate(フォレイト)石油などからか合成されたものを Folic Acid (フォリック・アシッド)と呼ぶ。
葉酸に限らないが。
化学物質を合成して作られたサプリ成分は、石油由来や化学物質など食べられないものを原料に添加物の力を借りて作られる。
その添加物が、消化・吸収される過程で母体や胎児の肝臓や腎臓などに負担がかかる。
確かに化学合成の成分は安いかもしれないが、混入されている添加物が人体に及ぼす影響について考えれば、安全性に問題がある。

だから当然Folate(フォレイト)を選択すべき!

更にいうと「葉酸」としか表示していない日本のサプリは問題外としても、アメリカのサプリについてはさらに区別があって。
その中から効果があるサプリを選ばなくてはならない。

葉酸サプリの選び方

MTHFR遺伝子変異という病気がある。
MTHFRとはメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素のこと。
同時に、その酵素を作り出すMTHFR遺伝子自体を指す場合もあるが。

この酵素は非可逆的に5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸 (基質)を還元し、5-メチルテトラヒドロ葉酸 (生成物)に変換する

葉酸の反応経路は以下なんだが。

葉酸→ジヒドロ葉酸→テトラヒドロ葉酸→5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸→5-メチルテトラヒドロ葉酸→テトラヒドロ葉酸

引用元
By コンピュータが読み取れる情報は提供されていませんが、Stephan.gromerだと推定されます(著作権の主張に基づく) , CC 表示-継承 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=556173

テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産、de:Folsäure=葉酸、DHF=ジヒドロ葉酸、THF=テトラヒドロ葉酸、Vit.B12=ビタミンB12、Methyl-Vit.B12=メチルコバラミン、Methionin=メチオニン、Methionin Syntase=5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼ、Homocystein=ホモシステイン、N5-Methyl-THF=5-メチルテトラヒドロ葉酸、N5,N10-Methylene-THF=5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸、N10-Formyl-THF=10-ホルミルテトラヒドロ葉酸、dUMP=デオキシウリジン一リン酸、NADPH、DNA

もしメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素が作られなくなると、5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸→5-メチルテトラヒドロ葉酸への化学変化が起こせなくなり、結果として葉酸不足の状態になる。
葉酸はDNAを含む核酸の合成や細胞分裂を促したり、造血作用にも関わっている超重要なビタミンだから。それができなくなると、最終的には死に至るという、深刻な事態に陥る。

その為MTHFR遺伝子変異の患者は5-メチルテトラヒドロ葉酸を確実に補給する必要がある。
どのようなサプリを選んだら良いのだろうか?

このMTHFR遺伝子変異に特化したサイトがあるんだが。
ここでどの葉酸を摂取するべきかということが詳細に記述されているので、一部であるが、そのまま引用をしてみたい。
詳しく知りたい方は以下の記事に飛んで直接ご覧いただきたい。
大変に役にたつサイトだ。

この章を最後まで読んで貰えれば、メチルフォレートサプリに必要なことはおおよそ理解できるようになる
と思いますし、最も自分にあったサプリを識別する方法も身に着けることができるようになります。

L-Methylfolate
 メチルフォレートを表すのに使用されている言葉(英語のまま)
Methylfolate
L-MTHF
L-Methylfolate
L-Methylfolate Calcium
D-Methylfolate
D-5-Methylfolate
Levomefolic Acid
Metafolin
5-MTHF
5-Methylfolate
5-Methyltetrahydrofolate
L-5-MTHF
L-5-Methyltetrahydrofolate
6(S)-5-MTHF
6(S)-5-Methyltetrahydrofolate
6(R)-5-MTHF
6(R)-5-methyltetrahydrofolate
Quatrefolic

 上記のメチルフォレートの形状は全て同じですか?
⇒いいえ、違います。

L-Methylfolate
 上記の中で、同じ形状のものはありますか?
⇒はい、いくつかの形状は同じグループに分けることができます。
下記に分けたグループは同じ種類を表しています。

1. L-5-MTHF = L-5-Methyltetrahydrofolate = 6(S)-L-MTHF = 6(S)-L-Methyltetrahydrofolate
吸収性に優れた良質なタイプ

2. L-Methylfolate Calcium = Metafolin = Levomefolic Acid
吸収性に優れた良質なタイプ(全てが高品質)

3. D-5-MTHF = D-5-Methyltetrahydrofolate = 6(R)-L-MTHF = 6(R)-L-Methyltetrahydrofolate
これらの類は避けること

L-Methylfolate
 メチルフォレートには他の形状もありますか?
⇒ありますが、他のタイプは必ずしも99%純粋な活性型メチルフォレートとは言い切ることはできません

5-MTHF
5-Methylfolate
5-Methyltetrahydrofolate など

L-Methylfolate

 どうしてこれらのタイプは99%純粋な活性型メチルフォレートとは言い切れないのですか?
⇒こうしたタイプのメチルフォレートには、「L」や「6(S)」といった表記がないので、
どのような種類のものかを正確に把握することはできないからです。

「L」や「6(S)」といった表記が無い場合、
「D体(右型)のメチルフォレート」が1%以上含まれている可能性が考えられます。

L-Methylfolate
 D体(右型)とL体(左型)のメチルフォレートはどう違うのですか?
ある物質は同じ原子同士が結合し、分子構造も同一であるのに、
立体として重ね合わせることができない光学異性体が3つあることは有機化学の授業で習いましたよね。

光学異性体には主に2種類あります。

鏡像異性体:
原子の立体配置が互いに鏡像の関係になっているもの
ヒトの両手が正しく鏡像体で、
ほぼ同じ物理的構造を取るものの、生物学的には異なる作用を持つ

5-メチルテトラヒドロ葉酸
ジアステレオ異性体:
偏左右異性体ともいわれ、立体異性体のうち、鏡像異性体(エナンチオマー)でないものを差し
殆どの場合物理的構造は異なり、生物学的にも異なる作用を持つ

メチルフォレートはジアステレオ異性体の形で存在します。
生物学的に活性化されたメチルフォレート
L
6(S)
L-5
Metafolin(メタフォリン)
L-Methylfolate Calcium(L-メチルフォレートカルシウム/L-メチル葉酸カルシウム塩)
Levomefolic Acid(ルボメフォリック酸)
Quatrefolic(クアトレフォリック)

L-Methylfolate
 活性化されていないメチルフォレート
D
6(R)

5-MTHF
 活性化されたメチルフォレートとは判断が付かないタイプ
L、6(S)、Metafolinと明記されていないもの
5-MTHF
5-methylfolate
5-methyltetrahydrofolate

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チルフォレートの重要点をまとめると…
1. メチルフォレートは全て同じではない

2. D-メチルフォレートは不適切なので選択しない
3. L-メチルフォレートを選ぶべし
4. 違う名称でも同じものを指していることがあるので見分けられるようになるとベスト

つまり赤で描かれているような表記がなされているサプリを選ぶべきということだ。

タミイ静止画1

難しすぎるよ~

ただし葉酸サプリの多くは、1粒に葉酸400から800μgを含むモノが多く、食事からでも摂取できる健常者であれば、微量でも十分だ。

ちなみに1mcg(マイクログラム)は1/1000mgということで、mgとμgは同じ意味。
400mcgは0.4mg ということ。

葉酸は水溶性ビタミンなので多めにとっても排出されてしまうので、過剰摂取についてはそれほど心配する必要が無いと言われている。
なのでサプリの摂取は必須である。

マルチビタミンから摂取するのもあり?

ただし、葉酸はビタミンB12をはじめとしたビタミンB群やマグネシウムなどと一緒に働くので、ビタミン・ミネラルも一緒に摂る必要がある。
ここにマルチサプリメントを選ぶ意味が出てくる。
ただし、殆どのマルチサプリメントは微量過ぎて全く効果がない。
また成分の多くが化学合成された安物を使っているので、かえって体に悪影響を与える可能性すらあるので慎重に選ぶ必要がある。

ちなみに私がお勧めなマルチビタミン・ミネラルは以下。

品切れになりやすいので要注意だ。

Life Extension  トゥー・パー・デイ・カプセル、120タブレット

効果をひと目で確認:

  • 10種の方法でセントラムを凌駕
  • 50倍のビタミンB1
  • 12倍以上のビタミン B12
  • 25倍以上のビタミンB6
  • 10倍以上のビオチン
  • 10倍以上のセレン
  • 8倍以上のビタミンC
  • 2倍以上のビタミンD
  • 2倍のビタミンE
  • ビタミンB3を2.7倍含有
  • 3倍の亜鉛

¥1,881 一日のコスパ ¥1,881÷60=31円強

Life Extensionの1日2錠マルチビタミンは最高の栄養効果がぎゅっとつまったマルチビタミン処方のカプセルです。通常の店頭で購入できるビタミン剤とはその効力が格段に違い、さらに価格もお得なものになっています。なぜビタミンは重要なのでしょうか?政府は一日の摂取推奨量を公開していますが、これは欠乏症を防ぐための最低限の数字となっています。研究では十分な量のビタミンやミネラルを摂取していない場合は、完全な健康を手に入れるための効能が十分に発揮できていないと言われています。

本製品にはセレンの3つの有力な形態(セレノエクセル、セレン – セレノシステイン、亜セレン酸ナトリウム)が含まれています。また新たに含まれているのは、細胞保護を高める、多くの野菜や果物に見られる強力なビオフラボノイドであるアピゲニンです。

ビタミンA(β-カロチン、酢酸塩として) 5000IU 100%
ビタミンC(アスコルビン酸、ナイアシンアミド、アスコルビン酸カルシウムなど) 500 mg 833%
ビタミンD3(コレカルシフェロールとして) 2000 IU 500%
ビタミンE(D-アルファトコフェリルスクシネート、D-アルファトコフェロール) 100IU 333%
チアミン(ビタミンB1)(チアミンHClとして) 75 mg 5000%
リボフラビン(ビタミンB2)(リボフラビン、リボフラビン5′-リン酸) 50 mg 2941%
ナイアシン(ナイアシンアミド、アスコルビン酸ナイアシンアミド) 50 mg 250%
ビタミンB6(ピリドキシンHCl、ピリドキサール5′-リン酸として) 75 mg 3750%
葉酸塩(L-5-メチルテトラヒドロ葉酸カルシウム塩として) 400 mcg 100%
ビタミンB12(メチルコバラミンとして) 300mcg 5000%
ビオチン 300mcg 100%
パントテン酸(D-パントテン酸カルシウムとして) 100 mg 1000%
カルシウム(パントテン酸D-カルシウム、アスコルビン酸Ca、リン酸二カルシウム) 10 mg 1%
ヨウ素(ヨウ化カリウムとして) 150 mcg 100%
マグネシウム(酸化マグネシウム) 100 mg 25%
亜鉛(クエン酸亜鉛、L-オプティ亜鉛亜鉛モノ-L-メチオニン硫酸塩として) 30 mg 200%
セレン[亜セレン酸ナトリウム、セレンエキセル高セレン酵母、セレンL-セレノシステイン] 200 mcg 286%
マンガン(クエン酸マンガン、グルコン酸塩として) 2 mg 100%
クロム[クロミネックス3+クロムがカプロス・アムラ抽出物(果実)、PrimaVie Shilajitで安定化したものとして) 200 mcg 167%
モリブデン(モリブデンアミノ酸キレートとして) 100mcg 133%
カリウム(クエン酸カリウムとして) 25 mg 1%
アルファリポ酸 25 mg **
ホウ素(ホウ素アミノ酸キレートとして) 3 mg **
コリン(コリン酒石酸塩として) 20 mg **
イノシトール 50 mg **
マリーゴールドエキス(花)[std。 5mgのトランス – ルテイン、155mcgのトランス – ゼアキサンチン] 11.12mg **
リコペン[Tomat-O-Red天然トマト抽出物(果実)由来] 1 mg **
天然混合トコフェロール(ガンマ、デルタ、アルファ、ベータを提供) 20 mg **
アピゲニン 5 mg **

[/wc_row]

まずはLife Extension社の商品であること。信頼性は抜群だ。ブランドはやはり大事だ。
そして。内容もすごい。

メコバラミン300mcg(活性型ビタミンB12

ビタミンB6(ピリドキシンHCl、ピリドキサール5′-リン酸(活性型ビタミンB6)として)75 mg

天然混合トコフェロール20 mg

など活性型ビタミンやビタミンEの中でも超強力な抗酸化作用を持つトコフェロール。

他にも優れた成分が量は多くないがしっかりと配合されている。

この中で葉酸を見と見ると。葉酸塩(L-5-メチルテトラヒドロ葉酸カルシウム塩として)。

と書かれていて、先程の引用からみても天然の素材から作られたものであり、かつ活性型の葉酸であることがわかる。

つまり・・・

わたしとしてはもし上記のマルチビタミン・ミネラルを摂取するのであれば他に葉酸サプリを摂取する必要はないと思う。
マルチビタミン・ミネラルはお金の無駄である可能性が高いんだが、上記マルチビタミン・ミネラルは価値ある、非常にまれなものだと思う。
ビタミン・ミネラルは微量で効果が有るだけでなく、お互いに協力しあって相乗効果を期待できるものなんで。
まともに設計されたマルチサプリメントであればその価値は高い。
わたしが選んだマルチサプリメントは、Life Extension社というブランドもあるが。内容と、そのコスパを日本のサプリと比較すればその違いがよく分かる。

葉酸はそういうことで、通常であれば単体サプリを選択する私ではあるが根塊はそれをしない。
が、もし単体成分サプリを選ぶ場合にはFolic Acid (フォリック・アシッド)ではなくてFolate(フォレイト)。
Folate(フォレイト)の中でもL-メチルフォレートを選ぶべし!!

ということになると思う。

今回はここまで。