断食についていくつか記事を書いたが。
私が断食に出かけていた頃、医者(と言っても特定の人物なんだが)は断食に対して非常に冷淡だった。
断食は効果があるのに、あんな非科学的なこと、というのである。
キリストもマホメットも釈迦も断食をやって覚醒したというのに。

3大宗教を否定した現代科学。

思えば近代科学の側に立った輩から断食は随分と冷たい仕打ちを受けていたのであった。
言うことは決まっていて科学的な裏付けがないということだった。

まあ今のサプリの誇大広告を見ていると科学的な裏付けもないのにさも効果があるようなふりをしているものがたくさんある。
このサイトがエビデンスはあるのか?と疑いの目で記事を書くようになったにはそれなりの理由があるのである。

しかし私は実践してきたので、断食にはさまざまな効果が確かにある、と断言できる。
にもかかわらず科学的な根拠が無いと言われるのはただ単にその仕組が未だ解明されていないだけだろう、とずっとおもっていた。

たとえば大陸移動説なんか良い例である。

大陸移動説(たいりくいどうせつ、英: continental drift theory, theory of continental drift)は、大陸は地球表面上を移動してその位置や形状を変えるという学説。大陸漂移説(たいりくひょういせつ)ともいう。

発想自体は古くからあり様々な人物が述べているが、一般にはドイツの気象学者アルフレート・ヴェーゲナーが1912年に提唱した説を指す。ウェーゲナーの大陸移動説は発表後長く受容されなかったが、現在はプレートテクトニクス理論の帰結のひとつとして実証され受け入れられている

これは大陸が移動するって言ったって、たしかにいろんな状況証拠があるにしろ大陸を動かすエネルギーな無いだろうが!
という批判で一蹴されていたんである。
マントル対流というエネルギーの存在が見つかってはじめて大陸移動説は証明されたのであった。

こういうことがきっとあるはずだ、と私は思っていた。

飲み屋にて

それで。今回また断食の話をしようと思ったのはあることがあったからだ。

私はここんとこずっと断食には行っていないので。
断食について人とする機会もなかった。
だが、このサイトを立ち上げて、断食についての記事を書いたりしたんで。
飲み屋で時々会う医者(先程特定の人物と名指しをした)と久しぶりに断食の話をした。

このやぶ医者は断食なんかなんの効果もない、医学的に見て全く体に良いというエビデンスはないのに断食なんかするやつは馬鹿だと、わたしを罵倒していた奴で。
食べないんだったら健康にはなれないんだよ、そりゃあ断食をすれば痩せることは確かだけど。
がっちゃんの場合は断食したって下界に戻ればすぐに暴飲暴食するんだから、お金の無駄、行くのやめたら?などと散々だった。
もちろん酒の席の話なんで冗談半分ではあったんだけれど。
ムカついた。

ところがつい先日会ったら、彼が今回やけに断食を高評価するのである。

おかしい!そんな素直なやつじゃないんである。
本人は詳しく話をしてくれなかったのでなぜそこまで評価が変わったのか。
その訳がわからなかたんだが。何かあるに違いない。

と思って家に帰って調べてみたらヤブ医者はノーベル賞の威光の前にひれ伏したことがわかった。

かれこれ1年前。
大隅良典栄誉教授(71)がノーベル医学性を受賞したことは私も知っていた。
しかし受賞理由についてはよく知らなかった。

あまりにも有名ことなのになんで知らなかったんだ?おかしいだろうと言われそうだが。
日本人がノーベル賞をもらったからって大騒ぎする時代でもないし。
私はもともと文系なんで(コレって今や死語?)このサイトを作り始めるまでは化学式なんか見ただけで頭痛がしたものである。
それでスルーしていたんだが。

大隅教授がノーベル賞を受賞した研究というのがオートファジー、つまり細胞が自分で不要なたんぱく質を分解する仕組みを分子レベルで解明することで。
その研究が評価されての受賞となったということ。

私は大隅教授の研究内容を見てピンときた。
もちろん私がピンときたようなことを書いてある記事もたくさん見つけた。

オートファジーとは

 オートファジー (Autophagy) は、細胞が持っている、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの一つ。自食(じしょく)とも呼ばれる。酵母からヒトにいたるまでの真核生物に見られる機構であり、細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質合成したときや栄養環境が悪化したときにタンパク質のリサイクルを行ったり、細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで生体の恒常性維持に関与している。このほか、個体発生の過程でのプログラム細胞死や、ハンチントン病などの疾患の発生、細胞のがん化抑制にも関与することが知られている。(ウィキ)

なおオートファジーという言葉はギリシャ語で「自分自身」という意味のauto-と、「食べる」を表すphagyを組み合わせた造語。

大隅研究室の公式サイトなどをみてみると。
以下のような図で説明されていた。

引用元
http://www.ohsumilab.aro.iri.titech.ac.jp/index.html

内因性及び外因性のシグナルによって細胞が分解され、代謝されてしまうということなんだが。
ここでなるほどと私が思ったのはこのオートファジーについて以下のように書かれていたところである。

システムとしての細胞が安定に存在するための条件は、
その内部に有効なリサイクリング機能を備えていることにあると思います。
仮に物の合成一本槍だった場合、システムとして硬直化することは想像に難くありません。
合成と分解を適宜調整することで様々な状況に柔軟に対応することが可能になると考えられます。

我々は、細胞のリサイクリング機能、オートファジーの研究をしています。

オートファジーというとなんだかとっつきにくいが、古くなったり使えなくなった体の細胞の中にある古くなったり異常を来した蛋白質・核酸・脂質などを細胞自身で分解をし、リサイクルする仕組み、ということだ。
人体では毎日2万種を超えるさまざまなタンパク質が作られているが、それらの多くは分解されるものの、分解されずに溜まっていくものがある。
これら古くなった蛋白質をアミノ酸に分解したり、同様に代謝した核酸や脂質を分解したものを材料にして新しい細胞を作っていく。
掃除をし、集めたゴミはリサイクルするという、そんな仕組みが体の中に機能として備わっていることを大隅教授は発見したんだという。

私があれこれ書くよりは公式サイトに詳しく書かれているのでそれを参照していただくのが良いと思う。

オートファジーの仕組みだけ少し詳しく説明をする。

オートファジーの機構で分解されるのは蛋白質だけではなくて、「ミトコンドリア」などの細胞小器官とか、細胞の中で機能を持っているものは全て分解される。
そして新しい細胞を作るのに使われる。

どうやって分解されるかだが。

不要な細胞小器官や不要なタンパク質があると、細胞内の隔離膜が飢餓の信号をだし、それらを膜で包み込む。
このゴミの入った袋のことを「オートファゴソーム」といい、そこに消化酵素の入った「リソソーム」というものがくっつき、ゴミはアミノ酸・脂質・糖にまで分解される。
そしてこれらを材料が再利用されて新たなタンパク質や細胞小器官などの合成に役立てられる。

引用元
東京都
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2013/09/20n96101.htm

この図の引用元である二つの主要な生体防御機構が連携するしくみを発見という東京都のページも参考になる。
てか素晴らしい。
ご興味があればご覧いただきたい。

さて、

ただオートファジーの機能は私がざっと書いたようなこんな単純なものではなくて、様々な病原菌を撃退し、免疫機能を高め、ガンや糖尿病を防ぐのにも大きな役割を果たすというんだが。
私は断食を正当化するためにオートファジーの理論を使っているだけなので(^^ゞその驚くべき働きについては今回は書かない。

それらの機能を表す図のみ引用をしておきたい。引用した国立感染症研究所 細胞化学部第2室のサイトも興味深い。というかとても面白い。

引用元
国立感染症研究所 細胞化学部第2室
国立感染症研究所 細胞化学部第2室
オートファジーが関与している病態・生理機能を示しています。感染症においては、オートファジーが細胞内免疫システムとして細菌除去に働いている場 合、逆にオートファジーの分子機構をうまく利用して、細胞内に生存する菌、自己増殖に利用するウィルス、生活環の変化の際にオートファジー分子が必至な寄 生虫など感染症に関わる部分だけでも、オートファジーはいろいろな機能に関与しています。

詳しくは当サイトの如き素人ものではなくて、上記紹介したサイトをご覧いただきたい。

断食とオートファジーの理論は似ていた?

人間は新陳代謝を常に行って生きているけれど。
大隅研究室のサイトを見ると、それを細胞レベルで行っているのがオートファジーだということがわかる。

細胞は自分で体内の劣化したタンパク質のようなゴミを掃除して(自分で食べて)きれいにする。
しかも分解してしまったゴミはリサイクルして新しい細胞の材料に捨つという、素晴らしいリサイクル機能を持っていることを証明した。
大隅教授はノーベル医学賞を受賞したのであるから。
これを否定する人はいないだろう。

しかしこのストーリーは実は断食の世界ではおなじみの断食効果の説明と似ている。実にアバウトではあるが・・・・

断食世界の説明はこうだ。

細胞にたまった古い蛋白質のようなゴミが様々な病気や老化の原因になっている。
断食の世界ではそれを毒と表現していた。
この毒はそのままでは外に出ないで体にたまったままなんだが。
断食をすると、何も食べないから、外からエネルギーが入ってこない。
そのため、生存のためのエネルギーを得るために体に蓄積された脂肪が使われる。
それが燃焼する時に体にたまった毒(古くなった蛋白質・酸化脂質・重金属)も一緒に燃やされる。
それで体がきれいになって、その結果アンチエイジングの効果もあり、病気も治る。

いかがだろうか。ノーベル賞ものの説明だと私は思う。

タミイ静止画1

はあああああ?かなり違うようなきがするけど


がっちゃん静止画1

断食をすると、体の毒が外に出て、またアンチエイジング効果があるってんだから似たようなものなんだよ。

我々は急がねばならぬ。
次行きたい(^^ゞ

そこでなんだが・・・・

このデトックス効果という話。
医学的な根拠がまったくない!!と医療関係者からは散々批判されてきた。
そしてとんでも疑似科学的妄説として切り捨てられてきた。

断食していたときに私一度ノロウイルスにかかかったことがあって。
地元の大病院に行ったんだが。
断食をしていると言ったらものすごく嫌な顔をされた。
まるでノロウイルスにかかったのは断食のせいだと言わんばかりの説教をされたものだ。
これは今持って忘れられないことだが。

他にも、異端の説として魔女狩りにあってきた。
私は飲み屋で散々バカにされてきたのであった。
ウーーーー思い出すと腹が立つ!!

タミイ静止画1

要するに議論して勝てなかっただけじゃないかって思うんだけど

大隅教授ノーベル賞受賞後の手の平返し

要するに私は大隅教授のノーベル賞は断食を復権させたという意味で非常に価値があったということを私はこの記事で言いたいわけだ。

大隅教授の学説が医学の世界で全く正しいことだと認められた。
そして・・・・

オートファジーは細胞のデトックスであって。オートファジーを活性化し、細胞の新陳代謝を促進することができれば、代謝が落ちて太ってきたり、シミやしわが増えたり病気になったり
病気になったりと。老化の原因となるものを細胞の次元から排除することができる。
オートファジーを活性化することができたら、結果アンチエイジングもできるじゃないか!!!

ということになった。

人の体では、毎日基本レベルのオートファジーが行われている。
掃除が毎日行われているというわけだ。
それでもゴミは残る。

もっと活性化させれば、大晦日の大掃除のような効果が得られるに違いない。

ではどうやったらオートファジーを活性化することができるのであろうか?

といえば。
オートファジーは、飢餓時にならないと起きにくい生体反応だ!!

ということがオートファジーの研究でわかっているという。

ってことは・・・・

 

断食をしさえすれば良いのである。

 

約8時間の断食を行った場合、オートファジーが急激に活性化しはじめることが様々な研究の結果わかってきたとか。
48時間断食で、細胞のデトックス効果が高まるとか。
いろいろと言われているらしいが。
まあいずれにしろ断食をすると、オートファジーが活性化することは間違いない。

オートファジーの研究結果によると、食事で摂りきれないたんぱく質を再生産しされたたんぱく質が補っていることもわかっている。
つまり断食をすることによって古い細胞から壊されて、その材料を使って細胞自体がどんどん若返っていくわけなので。

その面からでも断食がアンチエイジングの効果があることは確実なんである。

 

大隅教授のおかげで、断食の素晴らしさは再発見され、疑似科学のレッテルが剥がされ、医学的に確実な効果があるものだということが明らかになった。

何だかとても嬉しい。

ヤブ医者が断食を批判しなくなった訳がよーくわかった。 

いやあ。次似合うときがとっても楽しみ。

なんか個人的な恨みを晴らすために書いたような感じになってしまったが。
私的にはストレスが破産して楽しかった。

ただし以下のように短期断食はお勧めで期待という記事を書いたが。
これは撤回をする。
短期断食でも十分に効果があるということがわかったからだ。

断食で勃起力が回復するって本当か?①短期断食がおすすめできないわけ 自分の体験からの感想

以下の記事も参考にしていただきたいと思う。

断食すると勃起力が強くなるって本当か?②般若心経を読経しながら体験した長期断食の思い出

断食をすると眠っていた自己修復力が目覚める?二回目以降の長期断食を通じて感じた、人が持っている強大な潜在能力について考えた

ただ言えることは断食は一人でやるのはなかなか難しい。
今回記事を書いてみて短期断食に挑戦をしてみようと思ったが。
前に挑戦したときは失敗している。
もし実践できたらまた報告をしてみたい。

ということで今回はここまで。